衝動描き(笑)
↓で語った雲居の雁
思わず「ぎゅっv」としたくなるくらい可愛いv
せっかくなので、一連のシーン(夕霧、浮気相手の落葉の宮の所から帰宅。雲居の雁が怒ってふて寝しているシーンから)を原文で以下に引用(『新編日本古典文学全集』より)
※雲居の雁の台詞=
赤、夕霧の台詞=
青女君は、帳の内に臥したまへり。入りたまへれど目も見あはせたまはず。つらきこそはあめれと見たまふもことわりなれど、憚り顔にももてなしたまはず、御衣を引きやりたまへれば、
「
いづことておはしつるぞ、まろは早う死にき。常に鬼とのたまへば、同じくはなりはてなむとて」
とのたまふ。
「
御心こそ鬼よりけにおはすれ、さまは憎げもなければ、え疎みはつまじ」
と、何心もなう言ひなしたまふも心やましうて、
「
めでたきさまになまめいたまへらむあたりにあり経べき身にもあらねば、いづちもいづちも失せなむとす。なほかくだにな思し出でそ。あいなく年ごろを経けるだに、悔しきものを」
とて、起き上がりたまへるさまは、いみじう愛敬づきて、にほひやかにうち赤みたまへる顔いとをかしげなり。
「
かく心幼げに腹立ちなしたまへればにや、目馴れて、この鬼こそ、今は、恐ろしくもあらずなりにたれ。神々しき気を添へばや」
と、戯れに言ひなしたまヘど、
「
何ごと言ふぞ。おいらかに死にたまひね。まろも死なむ。見れば憎し、聞けば愛敬なし、見棄てて死なむはうしろめたし」
とのたまふに、いとをかしきさまのみまされば、こまやかに笑ひて、
「
近くてこそ見たまはざらめ、よそにはなどか聞きたまはざらむ。さても契り深かなる瀬を知らせむの御心ななり。にはかにうちつづくべかなる冥途の急ぎは、さこそは契りきこえしか」
と、いとつれなく言ひて、何くれとこしらへきこえ慰めたまへば、いと若やかに心うつくしうらうたき心、はた、おはする人なれば、なほざり言とは見たまひながら、おのづから和みつつものしたまふを、いとあはれと思すものから、心は空にて、かれも、いとわが心をたてて強うものものしき人のけはひには見えたまはねど、もしなほ本意ならぬことにて尼になども思ひなりたまひなば、をこがましうもあべいかな、と思ふに、しばしはと絶えおくまじうあわたたしき心地して、暮れゆくままに、今日も御返りだになきよと思して、心にかかりていみじうながめをしたまふ。
雲居の雁の機嫌が直ったところまでにしようかと思ったのですが、切りが悪いので夕霧最低男なところ(雲居の雁を抱きながら、「落葉の宮が出家しちゃったらどうしよー」とか考えてるところ)まで引用しちゃいました。
やっぱり『源氏物語』は原文で読むのが一番ですね。
自分でいろいろ補完しながら読めていいです。現代語訳はイメージが固定しちゃうので。(それはそれで面白いですが…)
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